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ベネッセさんが公立の高校を対象にアンケート調査を実施したそうで、その結果が出ておりました。

http://mainichi.jp/select/biz/prtimes_release/archive/2011/04/26/000000157.000000120.html

高校教員の約8割が「義務教育での学習内容の未定着」に悩み ~公立高校の半数で土曜学習・進路指導等を実施するなど学力強化の取り組みが盛ん~


こちらでは、詳しい報告書がダウンロードして閲覧できます。
http://benesse.jp/berd/center/open/report/shidou_kihon5/kou_hon/index.html

こういった調査結果を無料で公表するのは良いですね。
しっかりと数字を捉えていくことが必要かと思います。

こういう報告書を見る時、職業柄普通の人があまり気にしないところが気になります。私がこういった調査結果を見る時に何を見ていくかをちょっとご紹介します。

まず、調査概要が気になります。みてみますと、この調査が5回行われている事がわかります。1回目から3回目までは調査地域がしっかりと書かれているのですが、4回目は「全国」とだけしか書かれていません。これは疑問です。全国に調査票をバラまいたという事になるのでしょうか?そうなると、地域を特定した分析は必須になるのですが、エリアの回答率が悪い場合、分析する事が出来なくなってしまいます。そういったことを想定すると、3回目までの地域を絞った調査の方が納得できるのですが、4回目からは「全国」としかなっていませんね。

不思議です。5回目の今回も、調査エリアは全国なのでしょうが、これだと、1回目からの時系列比較に問題が生じるのでは、と心配してしまいます。通常数年に渡ってやる調査は調査エリアは変えないのです。

属性にある、学校のある場所の構成を見ますと、ちょっとアンバランスな印象を受けます。中部地方の回答が多いのです。むむっ、と思いますね。そうすると、人口構成に従ったウェイトバックなどをすると収まりは良いのですが、結構面倒な処理になりますし、時系列比較がしにくくなるからこのままいくのでしょう。

また、属性では回答者の男女別がありません。これ、いいのかな?という疑問はありますが、学校関連、特に教職員の調査で男女別に分析すると、なにかと問題が生じるという事を聞いたことがありますので、しかたがないのでしょう。

続いて一番下にある集計表を見ます。

ここで驚きです。この集計表、縦パーと呼ばれる仕様なのです。縦パーといっても縦にパーになってしまったというわけではありません。パーセント表示の集計表で縦に見るもの、詳しく言いますと、分析軸が表の上にある集計表を特に縦パーと呼び、日本国内の市場調査では、主に外資系の会社が好んで使います。これは、英語にするとこちらの方が楽だからです。通常多くの日本の会社では、ほとんどがこれとは逆の、選択肢が表の上に、分析軸が表の横に並ぶパターンの集計表となります。

別に集計表は読む人が読むことができればいいので、縦でも横でもどちらでも構わないのですけど。

集計表については、くせで主にサンプル数(これを業界では特にベースと呼びます)を見てしまいます。ここを見ていけば、この集計がちゃんとされているかどうか、8割がたわかります。酷い場合は、ベースが集計の度に変わっている場合がありますからご注意ください。さすがにベネッセさんは、そんな不届きな集計はしていません。

次に調査票そのものを見ます。

なかなかのボリュームです。ちょっと選択肢やワーディングに難があるなと思います。あまり日本の市場調査では使われない4段階の選択肢も面白いなと思いました。一対になっている質問なんかは、もう少し良い聞き方があるのに、なんて思ってしまいます。

ただ、調査票は調査の中でも一番大事で、一番時間のかかっているところだと思いますので、良い悪いでは測れないものがあります。調査票を見れば、作り手のどういう思い入れがあったのか、どういった意図で作られたのか、などというのが想像できます。

ここまでを見てようやく結果を見ていくこととなります。ここまで見ておけば、結果を無批判に受け入れることは無くなり、自分なりのデータ分析をすることができますの。ほとんど読まないのは、この報告書でいえば「序章」の部分です。これは、他の人の視点での分析ですから、自分にとってそれほど役に立つとは思えません。たまに有名な先生でも「?」という分析をしている場合がありますから。

みなさんも自分なりのやり方でこういった調査結果を読みといてみてください。
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2011.04.27 Wed l 教育ニュース l コメント (0) トラックバック (0) l top
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